お知らせ2018.06.20
2019国際周期表年の若手貢献者賞への推薦応募
九州大学の酒井 健先生から頂きました以下の案内をお知らせいたします。 ****************************************************** <<2019国際周期表年の若手貢献者賞への推薦応募にご協力ください>> ======================================== 九州大学大学院理学研究院化学部門教授 国際純正・応用化学連合(IUPAC)理事 日本学術会議IUPAC分科会委員長 酒井 健 国際純正・応用化学連合(IUPAC)と国際若手化学者ネットワーク(IYCN)の共同により、118名の優秀な若手化学者が 厳選され、2019年の来夏パリで開催される記念式典にて118元素名の若手貢献賞が授与されます。我が国からも多数の 若手化学者の推薦がなされることが強く望まれる状況にあります。趣旨ご理解の上、候補者の推薦に是非ともご協力 下さい。 ======================================== 【趣旨説明】周期表は、天文学、化学、物理学、生物学などの自然科学の発展に大きな影響を与えてきました。 2019年はドミトリー・メンデレーフによる元素周期律発見150周年にあたります。また偶然ではありますが、IUPAC設立 100周年としても記念すべき年にあたります。昨年11月末に4個の新元素名がIUPAC総会で認定され、周期表が第7周期まで 埋め尽されたこともこの国際周期表年を祝う動機の一つです。そうした状況のもと、昨年末の国際連合総会において2019年 を国際周期表年(International Year of the Periodic Table of Elements; 通称IYPT)として祝うことが正式に 決定されました。国際周期表年(IYPT)は、周期表の発見とその発展を祝うためのみならず、化学の発展が人間社会に もたらした多大なる功績を称える点からも重要であるとして宣言されたものです。 国際周期表年を祝う記念事業は、IUPAC、IUPAP(国際純正・応用物理学連合)、IAU(国際天文学連合)、IUHPST (国際科学史科学基礎論連合)、EuCheMS(ヨーロッパ化学会議)の共同提案によって承認されたものであり、各種イベント も合同で実施されます。まず、2019年1月29日に国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の本拠地パリにて開会式が実施され ます。その後、同じくパリにて7月に開催されるIUPAC総会にかけて各種の記念式典を実施する計画が進められています。 さらに、この世界規模のIYPT記念式典の閉会式を日本学術会議IUPAC分科会との共催により我が国にて挙行することが IYPT実行委員会でつい最近になり正式に決定されました。世界周期表年が113番元素であるニホニウムと関わりが深い ことから、日本学術会議には期間限定の新設分科会として「世界周期表年記念事業検討分科会」を化学委員会と物理学 委員会の共同分科会として新設し、2019年の国内における各種式典の計画を別途進める運びとなっています。 このような背景ものと、この度、IYPTとIUPAC100の両者を祝う記念事業の一環とし、IUPACとIYCN(国際若手化学者ネット ワーク)の共同により、「若手貢献者賞」に対する候補者の受付と選考が行われることになりました。この賞の正式名称は、 Periodic Table of Younger Chemistsです。直訳すると「若手化学者の周期律表」などとりますが、その訳語の正式な 認定は依然なされておりません。候補者の推薦受付は既に開始されており、2019年6月には全選考過程を完了し、来夏7月には パリで開催される記念式典でその授与式が挙行される予定です。 本賞については、IUPACの掲げる目標の達成に貢献した者、国連の掲げる持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals; SDGs)の達成に貢献した者、化学の重要性を世に広めることに貢献した者、化学産業の多様化に貢献した者、化学 教育・広い意味での科学教育の発展に貢献した者、化学関連の境界領域研究の開拓や異分野融合の発展に貢献した者の中から 厳選のうえ受賞者が決定されます。IUPACの達成目標には、優れた研究の推進に加え、国際社会における化学者間の対話強化、 情報透明性の向上、化学の多様性と倫理観の向上などがあげられます。SDGsには、飢餓、病気治療、水浄化、衛生問題、環境 問題、エネルギー問題の解決などがあります。化学を専攻する学部生、大学院生(高校生以下は除く)、化学を学び学士、修士、 博士の号を取得した者、化学産業に従事する者などのうち40歳までの若手が受賞対象となります。自薦・他薦を問わず応募が 可能です。 推薦書の提出については、2018年の6月上旬を第一次選考の締め切りとし、13多段階に分けて設定されており、7月以降は毎月1日 が応募期日となります。詳しくは、公式サイトをご参照ください(http://iupac.org/100/pt-of-chemist/)。既に第一段階目 のCu, Pb, Au, Ag, Fe, C, Sn, Sの8元素に対応する賞の受付は既に締め切られています。次の締め切りは7月1日で、Hg, Zn, As, Sb, P, Co, Pt, Niに対する受賞者の選考が引き続き行われる予定です。このような状況にあることをご理解のうえ、近々に ご推薦についてご検討いただければ幸いに存じます。お近くに適任者がおいでなりましたら、是非ともご推薦くださるようお願い 申し上げます。 ========================================